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2005年 09月 22日
あの映画に関して原作ファンが怒っているのは映画版の真情のなさなんじゃないかと思う。
恋愛に例えれば、つきあうだけなら真心なしでもできるということ。でも、そうじゃない、それだけじゃないもっとウエットな部分ってあるじゃないか、損得勘定なしの、心と心がつながるような綺麗な部分が。 恋人同士の手と手のように、読者と作者がそういう深いつながりを持てるかが「真情」だろう。それにはまず算盤は消えなくてはならない。こういうものが書きたい、作りたいという狂おしい情感がなければ駄目だと思う。映画にはないんですよ、感じられない。カラカラに乾いている。原作にあったどこを切っても血が噴き出すような悲しみはない(原作の悲しみは最後の一行につきる。すべてなかった、だ)。 たとえ普段は馬鹿言っていたとしても、肝心なところで誠実であることがよい。そういう部分に映画版は欠けていたのじゃないかと。 でもそれでも売れることは売れるんです。顔がいい(=出演者綺麗)とか主題歌に話題性があったりすれば。誠意なんかに鈍感な人間はいっぱいいて、そういう人間から貢がせることはいくらでもできるんですよ。 私がくどいまでに好きであると言い切る『功夫』と『ビルを殺れ』は、過剰なまでに誠意というか情熱先行映画なんだけども。だから人よかここんとここだわりがあるのかも(梶芽衣子の主題歌起用とかブルース・リャン引っ張り出してくるというのは売ろうと思っての行為じゃない、そこがいい!)。映画のせいでかつてのあこがれの人をまた輝かせるなんて、粋で最高じゃないか! その点、国技の底上げまでした『マッハ!!!!』なんかも素晴らしい。
by kizurizm
| 2005-09-22 01:30
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