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2005年 12月 25日
● 王羽伝説の一環として見たこの一本、実は大分前に見ていたことを鑑賞後十分ほどで気付きましたが、筋はすっかり忘れていました。
● 梁家輝扮する捜査官は、恩人である警察署長を殺害され捜査にのりだす。しかしなんと犯人は死刑執行済みの死刑囚だった。彼は囚人となって捜査することを決意する! これがオープニングで、案の定刑務所には子煩悩で脱獄常習犯のサモハンがいたりするわけです。さらには間違ってチンピラを刺殺してしまったハスラーのジャッキー・チェンがやって来ます。さらにジャッキーに弟を殺されたヤクザ者の劉家輝も入所してきます。 ● しかし一向に捜査しない主人公。捜査線なのに捜査進みません。なぜならジャッキーやアンディの一騎打ちやサモハンと子供のエピソードなんか追っているからです。ギャグ担当はサモハンで透け乳おねえちゃんに無駄に興奮したりします。なんだか無駄に豪華、本当に何かを犠牲にした豪華さ。 ● どっかで見たようなエピソードを盛り込んだまま、ついうっかり看守を殺してしまった主人公は死刑宣告を受け、あっという間に処刑されます(この間三分くらい)。あれー? と思っていると生きていたぞ主人公! ま、まさかこれって…… 「おまえには死んだことになってもらい、麻薬王を暗殺してもらう!」 エエーやっぱりぃ? っていうか捜査なしでこういうオチ!? ● びっくりしているとなんとサモハン、ジャッキー、アンディらも何故か死刑囚になっているらしく(何したというのだ)、おそろいの黒いジャケットに二丁拳銃で、笑っちゃうくらいジョン・ウーライクな銃撃戦が展開されます。麻薬王だけでなくもはや大虐殺でやんの。この中で主人公以外は皆射殺され、彼一人が逃げます。 ● そして主人公は自分に捜査を命じた上司の家に乗り込んで、応援に来た仲間と上司を逮捕して、恋人とも再会しておしまい。これ書いていて改めてどんなラストだよ……と思いますね、ええ。 ● しかしはっきり言いますと、あの四人はどうでもいいんです。見るべきはジミーさんです。 ジミーさんは強面の牢名主役ですが、背中一面に刺青いれているわ、花山薫みたいなスカーフェイスだわ、なんかこうあれです、役作りを超えた「本物連れて来ちゃったの?」オーラが出ています。洒落になりません。恐いです。出番こそ少ないのですが、ちゃっかり一番おいしい所を持っている気もします。 彼が主人公を脅したため主人公が怪我をし、それを見とがめた看守が理由を聞きますが主人公がシラを切るというシーンがあります。そのため彼は食事抜きにされますが、侠気大将のジミーさんが彼に自分の食事をあげます。すると怒った看守が米櫃を持ってきてジミーさんの前に置き、「それを全部食べないと懲罰房送りだ」と脅します。ものすごい目で看守を睨み、ジミーさんはおもむろにご飯を口に運びます。看守を睨みながら黙々とご飯を食べ続けるジミーさん。すると主人公が無言でご飯を食べるのを手伝い始めます。しだいに周囲の囚人も立ち上がり、また一人、また一人とご飯を食べていく。 黙々と、皆で、ご飯を食べていく……白いご飯を、黙々と……。 こう書くといいシーンだし、実際感動のシーンなんでしょうが、皆で看守を睨みながらご飯を食べるという画のシュールさに思わず大爆笑していまいましたよ。ジミーさんは天然ですね、ホント。 ● ジャッキーが黒社会ともめたとき、解決したのがジミーさんでジャッキーはそのお礼に彼の映画に出たと言いますが、それがこれなのかな。いわくつきの一本で、主演四人は皆脅されて出演したとか、黒社会が関わっているといわれている一本ですが、この映画におけるジミーさんを見ていると「この人に頼まれたなら、そりゃ誰でも出るよ……」と思いますね。繰り返しますが、洒落になっていない、プロに見えますって。 ともかく恐いジミーさんを見たいあなたにオススメの一本です。
by kizurizm
| 2005-12-25 23:18
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