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2004年 11月 16日
※ 今日のブログは気持ち悪いので、途中で黄信号がともったならば、無理せずブラウザを閉じることを推奨する。
● 一日かけて作ったデータを消してしまって憂鬱だが、皆様いかがお過ごしかッ! なんか姉のRPGのデータを消したのを思い出し、今更ごめんなさいと思った(時効だけどね)。 RPGセーブデータ伝説。 ・とある兄妹では、妹の『FF5』のデータを兄が操作して装備を全部売り払った挙げ句、エクスカリパーだけ残しておいた。 ・クラスのたけしくんは、ともだちのともくんから借りた『FF5』に入っていたともくん兄のデータを消去してしまい、記憶だけで再現プレイを試みた。 我々のカセット世代の脳裏に刻まれた「RPGデータ消去!」の悪夢というのは、社会に出てから遭遇するリアルナイトメアの予告であったのかもしれぬ。 ● 松本清張『ミステリーの系譜』を読み始めた。まずは「闇駆ける猟銃」。数行でぴんとくる……「津山三十人殺し」をあつかっている(興味がある人はネットで検索しましょう)。この事件については以前にも読んだことがあり、山岸涼子の短篇漫画でも知っていたが、これがまあ久々にぐっとくるものがあるというか。 この場合、たちのぼってくるのは感動ではない。恐怖と戦慄だ。 特に犯行再現が微細にわたっており、しかも「真っ赤な内臓が出た」とか「脳みそがこぼれ落ちた」だの出てくるから、これがもう(って、昼休みおにぎり片手に読んでいたが)。胸がバクバクとしてしまった。 やっと津山事件も読み終えて次の章へ。「肉鍋を食う女」か。いやな予感が胸をよぎる。案の定それは正しく、鍋の中身は母が殺した継子の肉だった。この章では母子は戦時下の貧しさの中、肉を前に「わあ、肉だべ」「かあちゃんすげえな」とわきあいあいと食卓を囲むシーンで恐怖が頂点に達する。恐怖と惨劇に似合わぬ団らんのコントラストの恐ろしさよ……。 最後の章は「二人の真犯人」。笑止な検察側の証拠ねつ造により真犯人がふたりあげられた事件を描く。これはまあ、さほど気持ち悪くはないが。 そういえば肉鍋でふっと思い出した私の伯父の話。友人がオート三輪のガソリンタンクキャップをなくした。彼はそこでキャップがわりにボロ布を詰め込んで運転していた。ある日、バランスの悪いオート三輪は横転。キャップがわりの布が摩擦熱で燃え車は炎上した。運転手であった伯父の友人は、運転席が地面側になったこともあり、生きたまま焼かれた。かろうじて命をとりとめ入院したが、やがて彼は息を引き取った。 その彼の見舞いにいき、戻ってきた伯父は父に「おれ、もうしばらく焼き魚喰えねえ……」と悄然としてつぶやいたという。 まあ、単なる事故の話だが「焼き魚」という形容が加わるだけでぐっと胸にこみあげるものがある。 結局人間の肉は、焼くあるいは煮ると魚や肉と似た物体になるということだが…………「肉鍋女」も「馬肉や牛肉となんらかわるところがなかった」と証言したというが…………ああっ、そんな事実を知っても私たちは幸せになれない。トリビアだけど、幸せなトリビアではない。 ※ ここまで読み、何かこみあげた善男善女諸氏へ。 だから読むなって警告したのに。
by kizurizm
| 2004-11-16 22:24
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