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2005年 07月 10日
● 秘宝系ライターの皆さんは、町山さん、柳下さんはじめ皆尊敬しているので、いつか『秘宝』に原稿を書けたらいいな……と淡い期待を抱いていた。めでたく、私の願いは叶うこととなったが(はっはっは)、それはさておきそんな秘宝ライターでも最大級の賛辞と敬意を表したいのが知野二郎氏だ。
そんな彼の近著『龍熱大全』は、彼の愛と熱気がびっちりと詰まっていて、読むだけで溢れる多幸感に浸れる日常のカンフル剤となる。熱い日常をもとめてやまない私としては、本当に読んでいて楽しくなれる素晴らしい本だった! それにこの本は個人的に励ましにもなった。かつて会社勤めの傍ら、彼は同人誌『龍熱』をコツコツと発行していた。そんな彼の熱意が実を結び、無双の香港電影ライターになり、数々の武打星に出会ってしまったのだから、この本は知野氏のドラゴンドリームの軌跡でもあるのだ。 ひねた性格の私は、武侠ファンに出会うと「まあ日本じゃ武侠は受け入れられませんね」と口癖のように言っていた。このままマイナージャンルで終わるのだよ。そんなふうにすかしていた。だが、ちょうど今から一年前、風向きが変わったのを感じた。それはマクザムの『射雕英雄伝』DVD化の宣伝活動を目撃してからだ。担当のYさん、Oさんの熱意を目にして「何かが変わるかもしれないな」と奇妙な予感を覚えた。ちょうどそのすぐあとに『映画秘宝』から原稿依頼が来て、なんだかぐらぐらっと魂を揺さぶられた気分がした。それから大幇会、そして二代目関東幇会を思い切って立ち上げて、「もうここまでマグマが溜まっているのならば爆発も近いか?」という思いをいよいよ強くした。 そして昨年末からのNECOによる放送開始で波が立ち、『カンフーハッスル』も武侠の浸透に役目を果たした。絶望していた金庸文庫化、そして皆さん待望のあるプロジェクトも動き出している(これは口止めされているので中身はまだ言えません、すいませんでした)。武侠サイトやブログの数も増えているし、金庸の雑誌記事も目にした。数年間では考えられない熱気がどんどんと押し寄せてきている。 そういう熱気を受け、私はさらなる一歩を踏み出した。 武侠同人誌、である。金はない、宣伝もない。が、十年前徳間書店より刊行されたムックを超えるものを作ろうと考えた。私の野望は、でかいのだ。そして知野氏の本書を読んで目標は定まった。 「『龍熱』の武侠版……十年後には伝説となる刊行物を作るのだ」 というわけで目標は決まったな、と。 もうひとつの野望は自分でも武侠小説を書いて、商業出版すること。こっちのほうが、どーにも長い道になりそうだけど。
by kizurizm
| 2005-07-10 22:49
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